「起立性調節障害で子供が学校に通いづらい」
「朝起きられなくて登校できない」
朝や午前中の体の調子が悪くてこのように悩まれていませんか?
重症の場合は学校に通うことさえ困難になってしまうケースもあります。
「起立性調節障害を受け入れてくれる高校はどんなところがあるの?」
そんな疑問も解消すべく、今回は起立性調節障害についてや起立性調節障害のお子様の高校進学について詳しくお話しします。
起立性調節障害とは
起立性調節障害(OD)は、自律神経系の異常により循環器系の調節が不調になる病気です。
交感神経と副交感神経のバランスが崩れると起こりやすくなります。
10歳〜16歳の子供が発症しやすく、朝起きることが辛かったり謎の体調不良などがあると起立性調節障害の可能性が考えられます。原因は精神的なストレス、遺伝、運動不足、水分摂取不足、思春期によるホルモンバランスの乱れなどが考えられ、人によって症状は以下のように様々です。
・朝起きてもボーっとしてしまう、動けない
・朝から気分が悪くて朝食を食べられない
・午前中は授業に集中できない
・疲れが取れない
・立ち上がるとめまいをおこす
・頭痛や腹痛、動悸がする
・顔色が悪い
・立ち上がる時失神する
・いやなことがあったときに気分が悪くなる
このように症状が幅広いため、本人からの訴えがないと判断できず、診断されにくいので治療が遅れることもあります。病気のことがわからず、朝起きれないことで周りから見たらだらしない子と勘違いさせてしまうこともあります。小学生の100人に5人、中学生は10人に1人発症し、不登校の約3〜4割が起立性調節障害に関係していると考えられています。
症状は軽度なものから重症まで人それぞれですが、起立性調節障害は不登校と関係が深くあります。実際に、この病気の3分の2の児童が不登校に、不登校児童の約半分が起立性調節障害を合併していたというデータもあります。
この病気は身体の病気であるため、本人が頑張って治そうとしても難しく、医師の診断や適切な治療が必要になります。自覚症状がある場合は早い段階で医師に診てもらいましょう。
また、少しでも症状を改善するためにできることとして以下のことがあげられます。
・立ち上がるときは頭を低くした状態でゆっくり立ち上がる
・立ったままの状態を2分以上続けず、立っているときは足をクロスする
・1日1.5〜2リットルの水分を取り、塩分を多めにとる。(血液量不足を補う)
・毎日30分程度は歩いて、筋肉を活性化させる
・眠くなくても就寝時間が遅くならないように工夫する
参考程度に試してみてください。
起立性調節障害の子供の高校進学で気を付けるべきことは
起立性調節障害のお子様は、高校進学するにあたってどんなことに気を付けたらいいのでしょうか?
前の項目でお話ししたように、起立性調節障害のお子様は朝起きられないことによる学校への遅刻や欠席で高校にはどのように影響してくるのかご説明します。
高校は、進級や卒業は単位や成績、出席日数で決まります。特に重要なのが出席日数で、出席日数が少ないと授業に出られないことで単位取得が困難になったり、学力不足で成績が基準点以上取りづらくなることもあります。
全日制の高校は基本的に平日5日出席が原則になってくるので起立性調節障害をお持ちのお子様には非常に厳しい環境にもなります。
定時制高校は、昼間と夜間でコースが分かれていることが多いです。朝起きることが困難でも夜間コースで定時制高校に通うということも一つの方法です。午後から学校に通い、単位と出席日数を取得すれば卒業することができます。しかし、出席日数は基本的に平日5日となり毎日学校に通う体力のないお子様には厳しくなると思います。
通信制高校は、自宅での自学自勉がメインでレポートの提出、月に1~2回のスクーリングなどで単位取得や進級、卒業することができます。年間で出席する日数が少ないので起立性調節障害のお子様でも通いやすいです。
まとめると、起立性調節障害のお子様には定時制高校の夜間コースか通信制高校がおすすめです。
起立性調節障害の子供を受け入れてくれる高校とは
①定時制(多部制、単位制)高校の特徴
〇学校ごとの時間について
・夜間定時制:夜の時間帯に授業がある
・昼間二部定時制:朝と昼の時間帯に授業がある
・三部制:朝・昼・夜の時間帯に授業がある
〇卒業について
1日の授業が4時間制の学校が多く、大半は4年卒業が原則
中には通信制を併設しており、2時間分は通信制のレポート等を活用して補完し、3年で卒業可能なハイブリッドな学校もある
〇通っている人
社会人やアルバイトをしている人、不登校経験者など
〇学費
・公立:約3万円
・私立:約35万円
〇卒業後進路
就職3割、大学進学1割、専門学校1.5割
②通信制高校の特徴
〇出席について
必要な対面授業時間の大部分をレポート提出、メディア視聴報告などで免除し、残った25単位(11~12科目)、20時間程度を対面授業(スクーリング)で行う。
1回50分の授業を1単位時間とすると
・国語、地理歴史、公民および数学に属する科目 1単位時間
・理科に属する科目 4単位時間
・保健体育に属する科目のうち「体育」 5単位時間
・保健体育に属する科目のうち「保険」 1単位時間
・芸術および外国語に属する科目 4単位時間
・家庭、情報に属する科目、専門教育に関する科目 必要に応じて2~8単位時間
対面授業は本校所在地か学校指定の学習センターで通学または合宿で行う
〇卒業について
3年以上の在籍が必要。サポート校を活用すると卒業しやすくなる
〇通っている人
不登校経験者、発達障害、起立性調節障害や過敏性腸症候群などの自律神経失調症を患っている人、社会人等で学び直しをしたい人
〇卒業後進路
学校によって難関大学進学に強いところもある、就職や専門学校
定時制高校も通信制高校も起立性調節障害のお子様に通いやすくおすすめです。
ここではもう一つの選択肢として特にお勧めできる、WILL学園の紹介をさせていただきます。
WILL学園とは学研エル・スタッフィングが運営する通信制サポート校とフリースクールが一緒になった新しい形のサポート校です。高等部課程では通信制高校と連携し、3年間で高卒資格取得を目指す事が出来ます。
特徴としてまず挙げられるのは、用意されているコースの豊富さです。通学のコースでも毎日通学したい方向けの「総合コース」を筆頭に、毎日通学は難しいと感じる方向けに、週3日あるいは2日の通学でOKな「選択コース」、週2日の通学も自信がない方向けの通学の他に月2回先生が自宅を訪問しサポートする「特選コース」、さらには通学はしたくないけど高校は卒業したい方向けで、月4回先生の自宅訪問授業が受けられる「在宅(訪問支援)コース」と、一人一人に合ったコースを選択する事ができ、どのコースを選択しても3年間でスムーズに高卒資格を取得できるスタイルとなっております。
また、ただ高卒資格を取得するだけでなく、全日制高校、通信制高校では補いきれない「社会に出たときに自立できる力」を身につけるため、通常の強化学習の他に新聞や作品を作ったりソーシャルスキルをトレーニングする趣味教養の授業や、性教育、保育、介護、心理学、スポーツなどを外部講師を招いて行う特別授業など、カリキュラムも豊富に用意されています。
まとめ
今回は起立性調節障害についてやその病気のお子様を受け入れてくれる高校についてご説明しました。起立性調節障害でも受け入れてくれる高校はたくさんあります。学校見学ができる高校もあるので、情報を集めながらお子様にあった高校が選べるようにしましょう。
WILL学園では、起立性調節障害の子の受け入れもしています。お子様の状況に合わせて通学スタイルも変えられるため安心して学校に通うことができます。
お気軽にご相談ください。
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