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【最新調査】不登校の主な理由と家庭でできる対応

【最新調査】不登校の主な理由と家庭でできる対応 不登校

「学校を休みがちだった子どもが、ついに全く登校しなくなってしまった…。どうしたらいいかわからない」と不安に感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。近年、学校に行かない「不登校」の子どもは増加傾向にあります。

不登校の理由は一つではなく、年代や生活環境によって異なります。本記事では、小学生・中学生・高校生それぞれの不登校の主な原因を解説し、親がとるべき対応についても詳しく紹介します。

不登校の原因を小・中・高で比較

文部科学省の調査によると、小学生・中学生・高校生それぞれで、異なる不登校の原因が挙げられています。ここでは、年代ごとの特徴とともに、2024年10月に発表されたデータをもとに、不登校の主な理由を解説します。

小学生の不登校の原因|生活習慣と家庭環境の影響

小学生の不登校の主な要因(文部科学省調査・令和5年度)
1位:「学校生活に対してやる気が出ない」32.2%
2位:「生活リズムの不調」24.5%
3位:「不安・抑うつ」22.7%
(複数回答可)

小学生はまだ自己判断能力が未熟であり、家庭環境や生活習慣の影響を強く受けます。そのため、学校生活に対する意欲の低下や生活リズムの乱れ、不安や抑うつといった要因が、不登校の大きな原因になっていることが分かります。

学習や集団生活への意欲が低下すると、登校が難しくなることが増えます。 さらに、夜更かしやゲームの長時間利用などが原因で生活リズムが崩れ、朝起きられなくなることで登校が困難になることも少なくありません。

また、学校に対する不安やストレスが積み重なることで、心理的な負担が増し、登校を避けるようになる子どももいます。親子の関係や周囲のサポートが、不安の軽減や登校意欲の向上に重要な役割を果たすため、家庭内での声掛けや安心できる環境づくりが求められます。

中学生の不登校の原因|学業のストレスと人間関係

中学生の不登校の主な要因(文部科学省調査)
1位:「学校生活へのやる気低下」32.2%
2位:「不安・抑うつ」23.4%
3位:「生活リズムの不調」22.1%
(複数回答可)

中学生になると、学業の難易度が上がるだけでなく、思春期特有の心理的な変化が大きくなり、不登校の要因が多様化します。特に、学校生活に対するモチベーションの低下が目立ち、多くの中学生が「やる気が出ない」と感じています。勉強への興味を失ったり、学校のルールや集団生活に馴染めなくなったりすることで、不登校につながるケースが増えています。

学校のプレッシャーや人間関係の悩みからくる「不安・抑うつ」も、不登校につながりやすい要因です。 思春期を迎えた中学生は、親や先生に相談しづらくなり、不安を一人で抱え込む傾向があり、これが長期的な不登校の要因となることもあります。

また、「生活リズムの不調」も深刻な影響を及ぼします。夜更かしやスマートフォン・ゲームの長時間使用、SNSのストレスなどで朝起きられず、学校に行けなくなることが多くなっています。

このほかにも、「学業不振」(15.5%)や「いじめを除く友人関係の問題」(14.4%)が不登校の背景にある重要な要素として挙げられています。

中学生の不登校は、単一の理由ではなく、複数の要因が絡み合っていることが多いため、子どもの様子をよく観察し、それぞれに合った対応を取ることが大切です。

高校生の不登校の原因|進学のプレッシャーと生活リズム

高校生の不登校の主な要因(文部科学省調査)
1位:「学校生活へのやる気低下」32.8%
2位:「生活リズムの不調」26.7%
3位:「学業不振」15.4%
(複数回答可)

高校生になると、学業の難易度が上がり、進学や将来へのプレッシャーも強まります。そのため、「学校生活へのやる気低下」が最も大きな要因となり、多くの生徒が学校に対するモチベーションを失っています。

「生活リズムの不調」も深刻な問題で、スマートフォンの使用や夜更かし、SNSのストレスなどが影響し、朝起きられず登校できなくなるケースが増えています。生活リズムの乱れは学業や対人関係にも影響し、不登校につながることが少なくありません。

「学業不振」も大きな要因です。高校では成績評価が厳しくなり、受験や進級のプレッシャーが不登校につながるケースもあります。

さらに、「不安・抑うつ」や「いじめを除く友人関係の問題」も不登校の背景にあります。受験や進路への不安から精神的な負担が増し、抑うつ状態になったり、強いストレスで学校に行けなくなることも。高校ではクラス替えや部活動の環境変化があり、人間関係のトラブルが不登校の原因となるケースも目立ちます。

もちろん、これらが原因のすべてではありません。不登校の背景には、複数の要因が絡み合っていることも多く、特に「発達障害」や「精神的な不調」を抱えているケースも少なくありません。子どもの変化に敏感になり、適切なサポートを行うことが大切です。

引用:令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果

不登校の子どもに親ができる基本の対応

不登校になった子どもに対して、親が焦ってしまうと状況が悪化することがあります。大切なのは、子どもの気持ちに寄り添いながら、安心できる環境を整えることです。ここでは、不登校の子どもに接する際の注意点を解説します。

無理やり学校に行かせない

不登校の多くの子どもは、「学校に行きたいけれど行けない」と感じています。そのため、無理に登校を促すことで、かえってプレッシャーを与えてしまい、精神的な負担が大きくなります。

まずは子どもの気持ちを受け止め、安心できる環境を整えることが大切です。

学校に行きたくない理由を聞き出そうとしない

不登校の理由は、子ども自身も明確に言語化できないことがあります。無理に理由を問い詰めると、かえって子どもが心を閉ざしてしまう可能性があります。

親は焦らず、子どもが話しやすい環境を作ることが大切です。

勉強や生活習慣のプレッシャーを減らす

不登校になった子どもは、精神的な負担が大きくなっていることが多いため、勉強を無理に強要すると逆効果になりかねません。まずは心の回復を優先し、子どもが安心できる環境を整えましょう。
また、不登校が続くと生活リズムが乱れがちですが、急に「規則正しい生活をしなさい」と強要すると、かえってストレスを感じてしまうことがあります。子どもが少しずつ前向きになれるよう、まずは気持ちを整えることを優先し、落ち着いてきた段階で生活習慣の改善をサポートすると良いでしょう。

不登校から回復するまでの段階についてはこちらの記事をご覧ください

家庭でできる具体的なサポートと学びの選択肢

子どもが不登校になると、焦って何とかしようとしてしまうのが親の心理ですが、状況を受け止めて冷静に対応をして行くことが必要になります。対応方法をいくつか紹介します。

子どもと自然な会話を増やす

不登校の理由を無理に聞き出そうとすると、子どもがプレッシャーを感じてしまうことがあります。しかし、かといって距離を置きすぎると、子どもが「理解されていない」と感じるかもしれません。

まずは、日常の何気ない会話を大切にしましょう。学校の話題にこだわらず、テレビやゲーム、趣味の話など、子どもが興味を持っていることを話題にすると、自然と会話が増えます。親子の信頼関係が深まれば、子どもの方から気持ちを話してくれることもあります。

家庭の中で安心できる居場所を作る

不登校になると、子どもが自室にこもりがちになることがあります。無理に外に出そうとするのではなく、まずは家庭の中で安心できる環境を整えることが大切です。

たとえば、毎日「おはよう」「お疲れさま」などの声かけをしたり、一緒に食事をとる習慣を作るだけでも安心感につながります。さらに、家事の手伝いを頼んで「ありがとう」「助かったよ」と伝えることで、自己肯定感を育むことができます。

学校と連携し、子どもに合った対応を考える

家庭だけで悩まず、学校と協力して子どもに合った対応を考えることも大切です。定期的に学校と連絡を取り、授業の進度や進級の可否、高校生であれば出席日数や単位の状況などを確認しましょう。

また、一部の学校では、教室以外の「別室登校」やオンライン授業を活用できる場合もあります。学校のサポート体制について事前に相談してみると良いでしょう。

専門機関を利用する

不登校の子どもを支援する専門機関は、公的・民間ともにさまざまな選択肢があります。公的機関には「子育て相談窓口」「児童相談所」「教育支援センター」「発達障害支援センター」などがあり、学校外でのサポートを提供しています。

一方、民間の支援としては「不登校の親の会」「フリースクール」「不登校対応の塾・家庭教師」などがあり、子どもの状況に応じた学習・生活支援を受けることができます。

通信制やフリースクールなど、子どもに合った学びの場を探す

中学・高校生の場合、全日制の学校に通うことが難しくなった場合の選択肢として、通信制高校やフリースクールがあります。通信制高校では、不登校の経験者を受け入れている学校も多く、自分のペースで学習できる環境が整っています。

また、フリースクールでは、学習支援だけでなく、子どもが社会とのつながりを感じられるような活動も提供されています。子どもの状況に合わせた学びの場を選ぶことで、無理なく将来の進路につなげることができます。

まとめ

不登校の原因や解決策は、一人ひとり異なります。焦らず、子どもの気持ちに寄り添いながら、それぞれに合った対応をしていくことが大切です。適切なサポートを続けることで、子どもが安心して自分のペースで前に進むことができます。

弊社が運営する学研WILL学園は、フリースクールと通信制サポート校が一緒になった学園です。小学6年生から高校3年生まで、一人一人に合った通い方を提案しています。「不登校が長引いているけど、どうすればいい?」「勉強の遅れを取り戻す方法を知りたい」

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