子供が不登校になってしまい、フリースクールに通わせようか検討する場合、気になるのはやはり「どのくらいの費用がかかるのか」だと思います。この記事ではフリースクールの様々なスタイル、そのスタイルごとに大体の目安になる料金、その他に入会金や月額費用以外にかかるお金についても解説していきます。
フリースクールの種類
フリースクールとは、何らかの理由で学校に行けなくなった子供を受け入れる、民間の教育機関です。現代の日本は不登校の生徒、児童が年々増加傾向にあり、フリースクールの需要が高まると共に、認知度が上がっており、現在は全国に約480の施設が存在しています。
主に不登校の子供を受け入れることを目的としていますが、中には発達障害や学習障害のある子供を支援する施設も多くあり、需要の多様化と共に、様々なスタイルのフリースクールが生まれてきました。これは「公的な教育機関ではない」ことが大きな理由で、施設によって運営方針や理念、支援内容、勿論かかる費用も大きく異なります。代表的なスタイルをいくつか紹介させていただきます。
1、フリースペースタイプ
居場所としてスペースを提供し、子供たちは思い思いに勉強したり、ゲームをしたり、マンガを読む、など好きなことをして時間を過ごします。決まったカリキュラムがある訳ではなく、子供が自発的にやりたいことをする方針の施設が多いです。
スタッフも勉強をみたりゲームの相手をしたりと、何かを強要したりせず、対人コミュニケーションが苦手な子供でも、少しずつ時間をかけて元気を取り戻せるような方針で運営されています。
2、月額通学制タイプ
週に何回登校など、ある程度カリキュラムが決まっていて、主に学習支援をメインとした運営方針のフリースクールです。学校と同じように集団での授業があり、時間割り通りに1日を過ごします。
生活リズムをしっかりと正すことや、グループ活動でのコミュニケーション能力向上も目指せ、在籍校と連携することが出来れば「出席認定」を得られる場合もあります。
3、全寮制タイプ
親元を離れ、集団で生活することで起床から就寝まで、一日を通してサポートするフリースクールです。今までと全く別の環境でやり直したい場合や、家族と上手くいかない場合、一人で生きれる力を身に着けたい場合などに選ばれています。
ルールや方針など、子供たちで話し合って決めたり、家事を分担しておこなうなど、コミュニケーション能力と生活力が得られ、精神的な自立を目指すことができます。
4、在宅支援タイプ
家から出ることが苦手な場合に、自宅や近所の施設に出張してくれるタイプのフリースクールです。引きこもりの傾向が強い場合にも外界との接点として、家族以外の人とのコミュニケーションの機会としても重要になってきます。
勉強は勿論、雑談の話し相手だったり、一緒にゲームをしたりなど、基本的にはやりたいことをして過ごします。慣れてきたら外出同行や生活支援などに繋げていければ、外に目を向けるきっかけにもなります。
フリースクールの種類ごとの料金相場
前項で代表的なフリースクールのタイプを4つ紹介しました。ではそれぞれのタイプにいくらくらいの費用がかかってくるのか、大まかなところを見ていきましょう。
1、フリースペースタイプ
このタイプの特長としては、少人数で週に決まった曜日のみ運営されることも多いので、比較的費用も抑えられる傾向にあります。スタッフも少な目なので人件費も抑えられています。
料金は利用の都度徴収される施設もあり、相場的には一回5000円程度が多いです。イベントなどに参加する場合は、別途参加料が必要となることもあるようです。
2、月額通学制タイプ
このタイプは一週間に登校する日数を固定で決定し、それによって料金が変わります。授業料は定額となり、他に行事などがあっても追加料金はかからないことが多いです。
登校する日数によって変動しますが、大体の相場感としては月額1万5000円〜4万5000円といったところです。
3、全寮制タイプ
このタイプは共同生活をすることで生活全般の支援を目的とされているので、食費や光熱費などの生活費がかかり、費用はどうしても高額になる傾向があります。
施設の規模や設備などにもよりますが、大まかな相場感としては、入会金20万円〜、月会費15万円〜といったところです。
4、在宅支援タイプ
このタイプは自宅に来てもらう訳なので、交通費も含めた費用がかかってきます。月に何回来てもらうか、回数を決めて月額や、その都度徴収の場合も存在します。
大まかな相場感としては一回3000円〜7000円といったところで、これに別途交通費が必要になってきます。
入会金、月額指導料外にかかる費用
フリースクールの種類ごとの料金相場を見てきましたが、ここでは費用の種類を見ていきましょう。
フリースクールにかかる費用は主に授業料(月会費)、入会金、その他の費用にわけられます。順に解説します。
1、授業料(月会費)
文部科学省が平成27年に発表した「小中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体、施設に関する調査」の調査結果によると、授業料の月額は1~3万円、3~5万円とする施設がそれぞれ4割程度あり、平均すると大まかな授業料は3万3千円となります。
前述の通り月額で徴収せず、都度払いの施設もありますし、施設の規模や指導内容によっても異なりますが、月額5万円以上の施設も10%以上存在します。
2、入会金
施設によっては入会金の有無は差が出るところですが、全体の3割程度の施設が入会金1〜3万円程度としています。また入会金が10万円以上の施設も全体の1割程度存在し、全体の平均額は5万3千円となります。入会金を徴収していない施設は全体の約4割となっています。
3、その他の費用
先ほどの文部科学省の調査より、授業料と入会金以外にも費用を徴収している施設は全体の36%あることがわかっています。具体的に見ていきましょう。
○教材費
学習支援が主なフリースクールは年間で固定学になっているところもありますが、実費で徴収されるところもあり、年間1万2000円程度の施設が多いです。
○施設利用料
主に全寮制のフリースクールで必要になることが多いです。冷暖房費や寮管理費、食費などが含まれ、月額15〜30万円と、施設によって差があります。入寮時に一括で支払う場合もあります。
○イベント参加費
課外活動や宿泊のイベントなどの時に徴収される費用で、小規模なお食事会などであれば500円程度からと規模によって異なります。
○交通費
通学する場合であれば徒歩や自転車以外はバス代や電車代がかかります。そのほかにも在宅支援タイプであれば、スタッフに自宅まで来てもらう交通費が発生します。
まとめ
ひと口にフリースクールにかかる費用といっても、施設のタイプや規模によって大きく違うことがおわかりいただけたと思います。まずはお子さんとよく相談して、どのタイプに通いたいのかを決定したうえで、それぞれの施設の比較検討を行うとスムーズかと思います。
WILL学園では、入会金、月額指導料以外の納付金などはいただいておりませんので、安心して通っていただけます。詳細を知りたい方は気軽にお問い合わせください。
公式Instagramでも「思春期・反抗期・不登校」に関する”子育てノウハウ”を発信しています!ぜひ遊びに来てくださいね!