コラム

不登校の子供への新たな選択肢「メタバース登校」とは?メリットやデメリットについても解説

不登校の子供への新たな選択肢「メタバース登校」とは?メリットやデメリットについても解説 フリースクール

近年、よく名前を聞くようになった「メタバース」。ゲームなどで利用されたり、様々な企業が事業に参入してきているなど、話題に多く上がっています。その「メタバース」で不登校の子供達に向けた取り組みが始まっているのをご存じでしょうか?この記事で詳しく紹介させていただきます。

メタバース登校とは

「メタバース」とは、インターネット上に作られた仮想空間のことで、インターネットに接続可能なパソコンやタブレットなどからオンライン上の仮想空間に入り、活動します。

メタバース内では「アバター」と呼ばれる自分の分身となるキャラクターを操作して、ゲームをしたり、他の参加者とコミュニケーションを取ったり、イベントに参加するなど、様々な体験が出来ます。その話題性や将来性の高さから、さまざまな企業がメタバース事業に参入して来ていますが、昨今、教育にもメタバースを利用する動きが出てきています。

1、新しい形の「居場所」

不登校の子供は年々増加傾向にあり、現代の社会問題となっています。それに合わせてフリースクールなどの民間の施設も増えましたが、全ての子供がフリースクールに通える訳ではなく、実際は家から出ることさえも難しい子供もたくさんいます。

そんな中、コロナ禍を経て、需要拡大と技術の発展を遂げた「オンライン」という選択肢が注目され、メタバースを活用して不登校の子供達の新しい「居場所」であったり「学習の機会」を作ろうとする動きが増えてきています。

2、自宅にいながら「登校」する

メタバースの中に学校を作り、そこにアバターで登校し、授業を受けたり活動をするシステムのことを「メタバース登校」といいます。仮想空間に教室や職員室を作り、普通の学校と同じように先生や他の生徒と空間を共有し、コミュニケーションを取りながら過ごします。

これらは全てアバターを通して行われるので実際は自宅の自室から出る必要がありませんので、外出が難しい子供も自室から出ずに登校出来るので、参加するハードルが下がると言えます。

この動きは自治体によって異なり、現時点ではメタバース登校を取り入れている自治体はごくわずかですが、メタバース登校を出席認定とするという取り組みも始まっていて、少しずつ認知されてきています。

メタバース登校のメリット、デメリット

メタバースとメタバース登校についての基本的な知識について触れましたが、そのメリットとデメリットにはどのような物があるのでしょうか。順に見ていきましょう。

1、メタバース登校のメリット

○自室から出ずに授業に参加できる

前項でも少し触れましたが、不登校の子供の中にはフリースクールに通うどころか外出も難しい子供も少なくありません。「学校に行きたいけど行けない」という気持を抱えて苦しんでいる子供には、自室から出なくても授業やクラブ活動に参加して、先生や他の生徒とコミュニケーションが取れるという事は、大きな救いになるかもしれません。

実際にいままで外出が難しかった子供がメタバース登校で少しずつコミュニケーションが取れるようになって元気を取り戻し、フリースクールや学校に通えるようになったという実例もあります。

○日中の居場所となる

学校にいかないのは悪い事だと思っている不登校の子供はとても多く、それが出来ていない事で苦しんでいる子供はたくさんいます。そんな子供達はうしろめたさから家にいても居心地が悪く感じてしまいがちです。

メタバース登校が出来ると、家から出ていなくても、その時間が学校に行っているということになるので、うしろめたさもなくなり、自分の居場所と感じられるようになります。

メタバース空間には同じ境遇の子供たちが集まっているので、理解しあうことができ、元気を取り戻すきかっけにもなります。

○メタバースならではの体験が出来る

さまざまな映像や音響の設備を使って、メタバースならではの体験が出来るのもメリットの1つです。この部分はこれからも飛躍的に発展を遂げる可能性を持っているので、更なるメリットが期待できると言えます。

○対面しなくて済む

先生や他の生徒と対面してコミュニケーションを取るのが苦手な子供でも、アバターを通して素顔を出さなくて済むので、苦手意識が和らいだり、いつもよりも積極的にコミュニケーションを取れたりするかもしれません。

逆に現実世界でアバターなしではコミュニケーションが苦手になるのでは、という心配もありますが、元々対人関係が苦手な人は、メタバースで序所に慣らしていき、段階を踏んで現実世界での対人関係に切り替えて行くことができるでしょう。

2、メタバース登校のデメリット

○利用できる学校が少ない

メタバースもまだまだ発展途上ですし、メタバース登校も始まったばかりの取り組みなので、一般認知度が低いのが現状です。利用できるケースはまだ少ないというのはデメリットとなってしまいます。また、自宅にインターネットやその他の設備を揃えないと参加出来ない、という事もデメリットです。

○視力低下や運動不足

登校していると言っても自室でパソコンに向かっている時間が長くなるので、目や姿勢が悪くなってしまったり、運動不足になってしまう恐れもあります。

メタバース登校の具体的な学習内容や一日の流れ

ではメタバース登校ではどんなことが学習できて、どんな一日を過ごすのか。WILL学園のメタバースキャンパスを例に実際の流れを見ていきましょう。

WILL学園のメタバースキャンパスはWILL学園のコンセプトである「自立を無理なく温かく」を保ちながらメタバース空間を利用した完全オンラインのフリースクール、サポート校です。特長を見ていきます。

1、参加しやすい授業スタイル

集団教科学習は学年に関係なく同じ空間で学ぶ「無学年制」を採用する事で集団の中の主体性を学べ、個別指導では集団学習が苦手な生徒や、進度が合わない生徒に個別のサポートを行います。「趣味・教養」の授業では、人気のプログラミングや語学研究の他に、心理学やお金の勉強、一人暮らしシュミレーションゲームなど多岐に渡る授業が用意されています。

2、継続しやすい環境

アバターを通して気楽に参加でき、ゲームやSNSに似た感覚から心理的ハードルを下げる事が出来ます。カリキュラムはひとりひとりに合わせたものを提案、自宅からでも「出席認定」が可能なので、自分のペースで無理なく継続出来ます。

3、楽に繋がれる空間

登下校の時間に合わせるのが苦手な生徒でも、自身のペースに合わせて参加の仕方を選べ、途中入退室してしまっても先生が後からフォローしてくれます。SNSやe-sportsなどのサークル活動もおこなっており、オンライン、オフラインで交流が可能で、多彩な行事やイベントも用意されています。

実際の時間割の例を紹介いたします。

10:00ログイン、授業準備
10:30漢字チャレンジ
11:25社会、個別英語
12:10昼休み
13:05英語、個別社会
14:00【趣味、教養講座】プログラミングってなに?
14:45終礼、掃除
15:00放課後、フリータイム
時間割(例)

まとめ

メタバース登校は、まだまだ始まったばかりの選択肢ですが、さまざまなメリットを持ち、これからも発展する計り知れない可能性を秘めています。何より参加のハードルがグッと低くなっているのが嬉しいですよね。是非ご検討ください。

WILL学園のメタバースキャンパスは、フリースクールを運営する学園が運営しているので安心して通っていただけます。将来的に校舎に通いたくなったら切り替えも可能です。是非お気軽にご相談ください。

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