子供が学校に行かなくなってしまい、その状況が続くと親もどんどんしんどくなってきます。それには明確な理由があり、それを知ることや再確認することで、解決に繋がるヒントになるかもしれません。この記事で詳しく解説していきます。
不登校の子供を抱える親がしんどいと感じる理由
子供が学校に行かなくなってしまうと、親はどんな負担を抱え、しんどいと感じるようになるのでしょうか。具体的な理由を見ていきましょう。
1、子供との接し方に悩む
不登校になってしまった子供は心が疲れてしまっています。それまで我慢して明るくふるまっていた子供も口数が少なくなったり、元気がなくなってしまうなど、変化が出てきます。その結果、親も今までと同じ対応をとる訳にはいかなくなってしまいます。
例えば、「学校に行く」という目的が無くなり、ぼーっとしている「無気力」な状態の子供が、一日中家にいるとします。親としても声の掛け方を考えたり、自分の予定に時間をさけない、怒るわけにもいかないし、腫れ物に触るような対応をしたら、ますます落ち込んでしまうのではないか、など常に気を使って生活するようになってしまいます。結果、全ての物事が予定通りに進まなくなり、子供に合わせた生活を余儀なくされ、疲れてしまいます。
2、将来の不安
不登校は原因もさまざまですし、いくつもの原因が複雑に絡み合っている場合もありますので、「すぐに解決して元通りに学校に通うようになる」ということはあまりありません。そうなってくると心配なのは子供の将来です。
不登校が続くとどうなるか、考えられる不安なことは、「ずっと学校に行けず、引きこもりになってしまうのではないか」、「進級や進学が出来なくなってしまうかもしれない」、「就職ができず、自立してくれないのではないか」など、マイナスに考え出すと心に重くのしかかってくるでしょう。
3、孤立してしまう
不登校は年々増加傾向にあり、社会問題としても取り上げられ、珍しいことではなくなりました。ですが、自分の子供が不登校になった時に、全く世間体が気にならないという親は少ないと思います。
世間体を気にして相談できない、周りの目を気にしてしまう、だけならまだしも、家族に理解を得られなかったり、学校に適切な対応をしてもらえないということも起こりえます。誰のサポートも得られず孤立してしまったら、かなりの精神的負担となるでしょう。
4、自分のことができない
仕事をしていても、子供がずっと家にいると思うと気になって集中できませんし、急な早退や欠勤なども起こりえます。子供が小学校低学年だった場合、仕事を辞める必要がでてくるかもしれません。
もちろん家事も思い通りにできないでしょうし、趣味に時間を使う余裕も無くなってきてしまいます。子供を家に残して友達と遊びに行くことも難しいでしょう。
心を楽にする方法
しんどい理由を見てきましたが、理由がわかれば解決法も見えてきます。いくつか紹介させていただきます。
1、完璧主義を辞める
完璧主義な人ほど子育てに一生懸命で、理想の親像を持っていますし、「こうあるべき」という思いが強いです。もちろん、それで良い結果を生むこともたくさんあります。例えば「何事も責任感をもって取り組める」とか、「人から信頼される」、「良い結果を出せる」などです。
しかし、完璧主義であるがゆえに、「気持の切り替えができない」、「柔軟性に欠ける」、「結果に拘り過ぎる」などの短所もあります。考え方を変えて結果に拘りすぎないようにするだけで、心の負担はずいぶん軽くなるハズです。
2、視野を広くする
不登校=悪い事という固定概念があると、全てを後ろ向きに捉えてしまい、物事もいい方向に進みません。
常識だと思っていることが思い込みや執着ではないか、単なる拘りでないか考え、視野を広く持つようにしてください。不登校になったことで新しい生き方に巡り合えるチャンスとなるかもしれません。
3、意識を外に向ける
不登校はすぐに直るものではありません。ずっと悩み続けると、内に内に籠もってしまい、どんどん孤立してしまいます。当事者の子供はもちろん、抱える親にも同じ事が言えます。
時には自分の時間を持ち、気持を切り替えたり、リフレッシュすることも重要です。
4、一人で抱え込まない
真面目な親ほど一人で抱え込んで頑張ってしまいがちです。不登校の問題は複雑な原因から起きていることが多く、一人の頑張りでは解決が難しいと言えます。
社会問題となって年々増加している不登校ですから、サポートしてくれる専門機関も充実してきています。力を借りることで孤独感も払拭でき、解決の糸口も見つかりやすいでしょう。これに関しては次項で詳しく見ていきます。
一人で悩みすぎない、不登校の家庭をサポートする支援施設
前項で触れたように、不登校が社会問題となっている現代では、それをサポートする機関も公的なものから民間のものまでさまざまな種類が存在しています。代表的なものを紹介させていただきます。
1、学習塾、家庭教師など民間の教育機関
学校に行けなくなって、まず気になってくるのは「勉強の遅れ」です。現在は民間の塾などでもさまざまな形態があり、集団での授業の他に、少人数制や個別指導の塾も存在しています。学校には行けないけど、塾には行けるという子供には有効と言えます。
また、家庭教師であれば、家から出るのが難しい子供でもマンツーマンで勉強でき、家族以外の人とのコミュニケーションの場にもなるので、いい選択肢と言えます。
また最近ではオンラインの技術が進み、自宅にいながら授業を受けられるオンラインの塾や家庭教師も増えてきています。
2、適応指導教室などの公的な不登校支援施設
適応指導教室は教育支援センターとも呼ばれる、公的な不登校支援施設です。市町村の教育委員会が運営して、小中学生を対象に受け入れています。
公的な施設なので、利用料金がかからないのが魅力と言え、登校すると在籍校での「出席」の扱いになります。集団が苦手な場合や外出が難しい場合には向かないことと、在籍校に復帰を目的とするので、在籍校に戻りたくない子供には向きません。また、同じ学校の子供が通っている可能性もあり、それが嫌な場合は違う選択肢を探しましょう。
さらには「公的施設」であることから、入学までの手順として段階を踏む必要があり、審査に時間を要するのもデメリットとなります。
3、フリースクール
不登校の子供を受け入れている民間の教育施設で、運営団体によって教育方針や理念などが異なり、さまざまな形態が存在しますが、子供の意思を尊重した、一人一人に合わせた自由で細やかなケアが魅力です。
利用料金はかかりますが、入学、編入も随時おこなえ、勉強だけでなく、年間行事やレクリエーションが充実していたり、さまざまな特別講義や職業体験などを受けられる施設も存在します。出席認定や学割定期の発行が可能な施設も存在しているのも特筆すべき項目です。
通学や在宅訪問が選択できたり、中には共同生活をしながらという施設もありますが、最近ではオンラインで通えるものも登場し、多様化が進んでいます。
まとめ
不登校の子供を抱える親に焦点を当てて解説してきましたが、重要なのは一人で抱え込まないことです。手を差し伸べてくれる機関はさまざま存在しているので、子供と家庭に合った適切なサポートを受ける事で、必ず解決に向かうことができます。
WILL学園は学習面のサポートはもちろん、私生活のサポートもしています。ご相談だけでも大丈夫ですので、お気軽にお問合せください。
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