発達障がいを持っている子供でも大丈夫？通信制サポート校について詳しく紹介

通信制高校について調べていると、よく目にする「通信制サポート校」という言葉。その違いがよくわからないという方のために、この記事では通信制サポート校の基本知識や、発達障がいを持つ子供でも通えるかなど、詳しく解説します。

通信制サポート校とは

まずは通信制サポート校について基本的な知識を解説していきます。

通信制サポート校の定義

通信制サポート校とは、通信制高校に通う生徒に対し、最短期間(転入生などの場合は1年で卒業など)で卒業できるように、単位取得や進級に必要な学習、精神面での支援をおこなう学校です。学校と塾・予備校の中間に位置していると言えます。

通信制サポート校は、学校教育法で「高等学校」と認められていないため、単体で利用しても高校卒業の資格は取得できません。高校卒業資格を取得するためには、通信制高校と同時に入学する必要があります。

通信制高校のみに所属する「一般生」の場合、学業や進学・就職のための対策を全て独学で行う必要があり、提出期限が守れなかったり、挫折してしまったりすることが多くあります。中には、5年かけてやっと卒業したケースや、最初の在籍校で2年間在籍して単位を取得できず、転学後のサポート校で4年かけて卒業したケースもあります。こうした状況を防ぐために、通信制サポート校は学習面、精神面、生活面でサポートし、最短期間で卒業できるよう支援します。

運営機関

通信制高校は「高等学校」であるため、通常の高校と同じく公立と私立があります。一方、通信制サポート校は予備校、学習塾、専門学校などの学校法人や民間企業が運営していることが多く、学校ごとに特色が違い、進学コースや職業体験コースなど、経営母体の得意分野に特化したプログラムを提供している場合も多く見られます。

必要な学費

通信制サポート校を利用する場合、通信制高校と同時に通うことになるため、両方の学費が必要となります。授業料に通信制高校の学費が含まれている場合もありますが、登校ペースによって異なり、平均的には約30〜80万円程度の費用がかかります。通信制サポート校では、それぞれの特性を活かしたサポートが受けられる点が大きな特徴です。

通信制高校単体の学費は年額20〜30万円程度で、家庭の課税額に応じて就学支援金が適用されます。

「私立高校に通いながら、塾・予備校の学費がかかる」場合と年間の負担額は大差ありません。そのため、「学費の安い通信制高校に在籍しつつ、塾・予備校の代わりにサポート校に通う」という選択をする方も多くいます。

経済的な負担にはなりますが、サポート校を利用しない場合、途中で挫折してしまったり、卒業に時間がかかってしまうことが多くあります。結果として、ダブルスクールで在籍した方が学費が安く済むこともあります。必要なサポートを受けて最短で高校卒業を目指すことは、良い選択肢と言えるでしょう。

発達障がいを持っている子供でも通える？

発達障がいを持っていると、学校の授業が窮屈に感じることがあります。例えば、「授業の内容が理解できない」、「勉強は好きだけど学校が嫌い」、「集団生活が苦手」、「コミュニケーションが苦手」などの悩みを抱えやすいためです。

実は、このような悩みを持つ人たちにこそ、通信制サポート校はお勧めです。理由を見ていきましょう。

自分のペースで勉強できる

通信制高校は全日制の高校と違い「学年制」ではなく「単位制」を採用していますので、クラス全員と同じペースで授業を受け、勉強を進める必要がありません。

発達障がいを持つ人の中には、じっと座っていることが難しかったり、人とコミュニケーションを取るのが苦手な人もいます。自分のペースで勉強でき、修得できなかった単位の部分だけを時間をかけて勉強することができるため、授業についていけず、周りのペースに追いつけないといったことはありません。

自分の好きなことに専念できる

発達障がいを持つ人は特定の分野に強い関心を示す一方、興味のない教科の勉強が苦痛になることがあります。そのため、全日制高校のようにさまざまな教科をバランスよく学ぶことが難しい場合があります。

通信制サポート校では、学びたい教科やコースを選んで受講できるため、自分の好きなことを深く学ぶことができます。これにより、将来に繋がる新たな分野を学びながら、高校卒業資格の取得を目指すことができます。

サポート体制が充実している

全日制高校では担任の先生が1人で1クラス30人程度を受け持っているため、個々に必要なサポートを十分に提供するのが難しい場合があります。WILL学園などの一部の通信制サポート校では少人数制を採用しており、ひとりひとりにきめ細かいサポートが行き届きます。

また、さまざまな事情を抱えた生徒を受け入れてきた豊富な経験があり、サポート体制が充実しています。例えば「子供と保護者へのカウンセラーによるカウンセリング」、「登校日数の選択制」、「ICT教育の導入」、「オンライン授業の提供」などが挙げられます。

前述の通り、通信制サポート校は経営母体によって特色が異なるため、子供に合った学校を選ぶことが重要です。

子供に合った施設の選び方

通信制サポート校はそれぞれ特色が違います。子供の個性に合った施設の選び方を紹介していきます。

コミュニケーションが苦手

人とのコミュニケーションが苦手な子供には、少人数制を採用し、精神面での個別サポートが充実している施設を選びましょう。例えば、「発達障がいの生徒に対応したサポートを提供」、「専門のカウンセラーが常駐し、いつでも相談可能」、「先生がカウンセラーの資格を持っている」などのサポートがあれば安心です。

勉強に遅れが出ている、難関大学合格を目指したい

勉強に遅れがある場合や、逆に学習進度が遅いと感じる場合は、少人数制や個別学習サポートがある施設を選びましょう。発達障がいの特性に合わせた集中力の維持や学習の進め方をサポートしてくれるか確認が必要です。「集中が持続しない子供への学習アドバイス」、「わからない部分に戻って学習し直せる」、「集団生活が苦手な子供へのコミュニケーション支援」など、サポート内容を確認しましょう。

通学が難しい

通学が苦手な場合、通学頻度の調整や家庭訪問、オンライン学習の選択肢があるかチェックしましょう。週に何回通学するか選べる施設や、在宅と通学を自由に選べるサポート校もあります。例えば、「ビデオオンデマンドの授業動画を24時間視聴可能」、「先生が週1回の頻度で家庭訪問して指導する」、「リアルタイムで授業を受けたり、アバターを使って仮想空間メタバースに通学できる」など、様々な選択肢が広がっています。

まとめ

発達障がいを持っている場合でも、通信制サポート校が良い選択肢であることがお分かりいただけたと思います。

多様なニーズに応じて様々な施設が存在するため、子供の特性に合った最適な施設を見つけることが重要です。

WILL学園では少人数制を採用し、個別の学習フォローも行っています。オンラインや訪問型のサポートも選択可能なので、お子様に合わせた最適な環境をご用意できます。ぜひ一度、ご相談ください。