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引きこもりとは?定義や原因、サポートについて解説

引きこもりとは?定義や原因、サポートについて解説 ひきこもり

近年、社会問題として幅広く認知されるようになった「引きこもり」。しかし、その定義や引きこもりになってしまう原因に関しては詳しくわからないという人も多いと思います。この記事では引きこもりの定義、引きこもってしまう原因と、家族ができるサポートについて、詳しく解説していきます。

引きこもりとは

「引きこもり」とは、疾患や障害、病名などではなく、あくまで「現象」の名称です。厚生労働総によれば「様々な要因の結果として、社会的参加を回避し、原則的には6か月以上にわたっておおむね家庭内にとどまり続けている状態を指す現象概念」のことを指して使われます。

この為その実態は様々で、年齢層も幅広く、中高年、主婦などにも見られ、年々増加していると言われています。また、引きこもりになってから7年以上経過しているという事例が全体の5割というデータもあり、長期化する傾向にあることもわかってきています。

このように引きこもりは年齢、職業、性別など関係なく、様々な要因でなり得、深刻な社会問題となっています。国は近年、引きこもりの支援施策として、「引きこもり支援推進事業」を打ち出し、「引きこもり地域支援センター」が設置され、就労支援やメンタルケアなどに取り組んでいます。

引きこもりになりやすい人の特徴を紹介します。

1、真面目、頑張り屋

引きこもりは「甘えや怠惰」、「無責任」という印象を受けがちですが、真面目で頑張り屋な人が多い傾向にあります。

真面目で責任感が強いからこそ、一度会社や学校を休んでしまうと責任を感じてしまい、自分にプレッシャーを与えてしまいます。その過度なプレッシャーがストレスとなり、力が抜けずにいると、いつしかパンクしてしまいます。

2、自己肯定感、自己効力感が低い

「自分は愛されていて誰かに必要とされている」と感じる自己肯定感と、「自分は目標達成できる能力がある」と感じる自己効力感。この2つが低いと、自分の存在意義や能力に自信が持てなくなり、精神的に弱くなったり、物事に対して消極的になってしまいます。

これは過去にいじめにあった経験や、親に考えや行動を否定されて育つなどした場合に顕著になる傾向にあります。

3、内向的、感情を表に出さない

引きこもりは内向的な性格で一人でいることを好み、人とコミュニケーションを取るのが苦手な人が多いと言われています。これは生まれつきの性格の場合もありますし、対人恐怖症など、病気から来る場合もあります。

また、感情を表に出さない人だと、対人関係で誤解を与えてしまうこともあり、人間関係でトラブルが起きやすいとも言えます。こじれた人間関係から引きこもりという選択をしてしまうこともあるようです。

4、人目を気にする

人目が気になり、自分の評価が気になるということは、自尊心が高く上昇志向な性格な傾向があります。

思うように周りからの評価が得られなかった時、自尊心が傷ついてしまい、必要以上にストレスを感じて人目を避け、自室に閉じこもってしまう場合があります。

5、口下手で溜め込んでしまう

言葉で上手くコミュニケーションが取れないので、相手に思った通りに伝えることができずに誤解されてしまったり、気持を飲み込んでしまってストレスになってしまいます。

また、弱音を吐いたり愚痴をこぼすこともできないので、ストレスの捌け口を失い、蓄積する一方になってしまいます。対人関係を断ち切る為に引きこもりを選択する場合もあります。

引きこもりの原因

引きこもりの原因は様々で、成育環境やトラウマとなる体験が影響している場合、精神疾患や障害が原因となる場合などがあります。主な原因を順に見ていきましょう。

1、親との関係

引きこもりの子供を持つ親には共通の傾向があると言われていて、成育課程で影響を受けてしまい、引きこもりになりやすくなってしまうようです。

親の傾向としては「愚痴や不満が多い」、「否定したり説教が多い」ことが挙げられ、自己肯定感が低く、自分に自信が持てない子供に育ってしまいます。

2、対人関係

過去のいじめの経験や、学校、会社での人間関係のトラブルなどが原因で、うつ病になってしまったり、ストレスが蓄積してしまう、進級、進学や就職などのタイミングで新しい環境に上手く馴染めず、引きこもってしまう、などが考えられます。

3、不登校が改善しなかった

学生時代に不登校になり、そのまま引きこもりになってしまうケースも少なくありません。

不登校も人間関係や勉強についていけなかったなど、様々な原因がありますが、改善するには家庭と学校、支援機関などの協力が必要で、時間もかかります。

思うように改善できなかった場合、そのままきっかけを失ってしまうかも知れません。

4、挫折

受験や就職に失敗してしまうと、努力が報われなかったこと、将来の不安などから落ち込んでしまい、心的外傷となって引きこもりに繋がる場合もあります。

もちろん若い世代だけでなく、事業や取引などでの失敗、恋愛や結婚、中高年の再就職での失敗など、年代関係なく起こり得ます。

5、ゲーム、ネット依存

ゲームやインターネットの急速な発展により、その現実逃避の解放感から抜け出せなくなってしまう人もいます。

最近ではSNSの普及により、インターネットを通じてコミュニケーションが手軽に取れ、自室に引きこもっていても寂しさを感じないことも外に出るモチベーション低下に繋がっています。

6、原因不明

自分で原因に気づけない場合も少なからず存在します。様々な原因が複雑に絡み合っていたり、知らないうちに精神的ダメージが蓄積していたりなど、「気がついたら引きこもっていた」場合も存在します。

家族にできるサポート

引きこもってしまった人の一番身近な存在は家族です。家族だからこそできるサポートを紹介させていただきます。

1、話を聞く

引きこもってしまった人にとって、唯一コミュニケーションを取れる存在が家族です。何でも話せる環境を作って、たくさん会話をするようにしてください。

他愛の無い話でも信頼関係を築け、相談をしてくれるきっかけになったり、ストレスの軽減にも役立ちます。

話を聞く時は「傾聴」を意識しましょう。字のとおり、十個の目(多様な価値観)と心(真心)をもって耳を傾けることが大切です。引きこもりの現状を否定したり、責め立ててしまうと逆効果になってしまいますので注意が必要です。

2、カウンセリングや病院に連れていく

専門家のカウンセリングを受けたり、病院で精神疾患の検査を受けるのも有効です。一人だと行きづらかったり、勇気が出なくても、一緒に行ってあげることで前向きになれるかも知れません。

家族が精神疾患に対して偏見や差別意識を持ってしまうと「親にすすめられたが、受診をしたくない」と余計に頑なになる場合もあります。

どうしても、本人がカウンセリングや病院を拒む時は強制的な連れ出しや強制入院をしている施設・事業者もありますが、やはり「現状をなんとかしたい」という本人の意思や自己決定が不可欠になります。

まずは本人と合意のうえで「現状をなんとかする」ことに注力しましょう。

3、情報を集める

親が孤立してしまっても共倒れになってしまうかも知れません。支援機関や「引きこもりの親の会」など、情報を集め、アドバイスを受けたり様々な選択肢を探すのもいいですし、相談する事で親のストレスも軽減できます。

本人を中心に据え、病院や学校、社会福祉協議会、それから家族や恋人、友達などの社会資源が輪になってサポートを展開することを包括的支援(包括ケア)といいます。

情報収集、適切な情報の共有をおこなって一歩ずつ支援をすすめましょう。

まとめ

引きこもりの原因は様々です。状況を改善するには原因をしっかり理解し、周りの力をかりて、ゆっくりと対応していく必要があります。

国も問題の解決に力を入れ、支援も充実してきているので、子供に合った支援を選択できるよう、しっかり向き合っていきましょう。

WILL学園では子供の引きこもりはもちろん、大人の引きこもりの社会復帰のサポートも行っています。無料説明会、見学会など行っておりますので、お気軽にご相談ください。

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