子供が引きこもりになってしまったときに、完璧な対応ができる保護者は存在しません。誰しもが悩みながら子供と向き合っていきます。この記事では引きこもりになってしまう原因からフリースクールという選択肢についての解説まで、詳しく見ていきます。
ひきこもりの原因
ひきこもりになってしまう原因は人それぞれで一概には言えません。ですが多くの場合「挫折体験」が関わっていると言えます。具体的に見ていきましょう。
1、対人関係
対人関係のトラブルが原因でひきこもりになってしまう事例は非常に多いです。「いじめ」であったりクラス内の人間関係、中学生でも場合によっては失恋などもあり得ます。こういったトラブルを通して人と接することに苦手意識が芽生えてしまうと、誰とも会いたくない、関わりたくないという感情が大きくなり、ひきこもりに発展してしまいます。
進級や進学など、環境が大きく変わる際にはストレスを感じることが多くなり、新しい環境に馴染めない孤独感から学校に行けなくなる、という可能性もあります。
2、自信の喪失
勉強やスポーツが得意で、自信を持っている人ほど、挫折したときのダメージは大きくなります。例えば小学校の時はクラスで一番の成績で、周りからも一目置かれていたのに、中学校に進学したら、自分よりも出来る生徒が入って来て、思うようにテストの点数が上がらなくなった。とか、大勢の前で恥をかいてしまったり、失敗して叱られるなどの経験も、プライドの高い子供にはダメージになってしまいます。
3、無気力
不登校の原因としても多く挙げられる「無気力」。打ち込むものが見つけられなかったり、生きがいを感じることが出来ないなど、様々な要因が絡み合って「やる気」が無くなってしまいます。
やはり環境が大きく変わった際にひきこもりになりやすいと言われ、進級や進学などのタイミングでは注意が必要です。
4、精神疾患を抱えている
うつ病、パニック障害など、精神疾患を抱えている場合、ひきこもりになりやすいと言われています。その他にも軽度の発達障害など、本人や親でも気づかない場合もありますので、同級生と同じに出来ないことで自己肯定感が低くなってしまい、不登校に繋がる、ということも考えられます。
引きこもりの子供でもフリースクールに通える?
「フリースクール」とは通常、不登校であったり、社会から孤立している、もしくは何らかの理由で学校に通えない子供達の為に設立されています。教育方法やカリキュラムも通常の学校と違い、生徒一人一人に合わせた柔軟な物が提供されることが多いです。
では、どういった場合にフリースクールが有効なのでしょうか。順に見てみましょう。
1、人間関係に起因している
引きこもりの原因が、在籍校の人間関係にある場合、フリースクールという選択肢は非常に有効であると言えます。
フリースクールには、同じように人間関係で不登校になってしまった子供達が通っているので、いじめなども起こりづらく、お互いに分かり合うことができます。また、先生やスタッフも子供一人一人の特性を理解して接し、特性に合わせたサポートをおこなうところが多いので、一人一人に合った環境が提供されます。
2、環境に起因している
引きこもりの原因が、在籍校の環境に原因がある場合にも、フリースクールが有効と言えます。
例えば集団で同じことをするのが苦手な子供の場合、通常の学校では授業の内容や進度はカリキュラムによって決まっていますが、少人数制のフリースクールの場合であれば、子供のペースや理解度に合わせて内容や進度を変えることができます。
他にも朝、起きるのが苦手な子供や毎日登校するのが難しい子供に対しても、フリースクールであれば柔軟に対応することが可能なことがあります。
3、自己肯定感が低くなっている
何らかの原因で自己肯定感が低くなっている場合にもフリースクールは有効です。フリースクールは不登校や引きこもり、様々な特性や家庭環境の子供達を受け入れてきた実績があり、専門的な対応を期待できます。
毎日少しずつのチャレンジや成功体験を積み重ねることによって、子供は自信を取り戻し、元の元気な自分に戻ることが可能です。
子供に合わせたフリースクールの選び方
引きこもりの子供にフリースクールが有効な場合を見てきましたが、ここでは子供に合わせたフリースクールの選び方を見ていきましょう。
1、毎日通学できない
通常の学校のように毎日授業があったり、朝の同じ時間に通学するのが難しい場合、通学の頻度や時間を選択できるフリースクールが有効です。
例えば最初のうちは週に2日通学で、授業も少ない時間にしておき、「登校すること」を第一目標とします。少しずつ慣れてきたら、週に3日登校に増やし、出席する授業も増やすなど、子供の状態に合わせてフレキシブルに通い方が変更できると効果的です。
2、集団が苦手
通常の学校であれば集団で授業を受け、同じカリキュラムを、という形になりますが、集団が苦手で引きこもってしまっている子供には、少人数制のフリースクールが有効です。
少人数制であれば、授業の進度や内容など、合わせることができますし、気心が知れた中で安心して授業を受けることができます。
それでも難しい場合は個別に仕切りのあるスペースでのマンツーマン授業などの配慮がされている場合もあるので、子供の特性に合わせて選びましょう。
3、家から出るのが難しい
家や自室から出るのが難しい場合は、訪問型やオンラインのコースがあるフリースクールが有効です。
訪問型であれば、自宅に先生が来て授業をするので、外出が無理でも授業が受けれます。また、外出できなくなると、家族以外の人間とコミュニケーションの機会がなくなってしまうので、そういった場合にも家族以外と定期的に会話する訪問型は有効と言えます。
また、昨今の技術の向上で「オンライン」型のフリースクールも増えてきました。単に配信される授業を受けるだけの物から、チャットや映像で会話したり、メタバースの仮想空間にある学校にアバターを使って通学するものまで、様々な形態があります。
物理的距離が関係ないので「近くにフリースクールがない」という場合にも有効と言え、可能性が広がっています。
まとめ
引きこもりの子供のフリースクールという選択肢について見てきましたが、いかがでしたか?
引きこもりからの脱出には、本人の意思と共に、「周りのサポート」が必要不可欠です。家族だけで抱え込んでしまうと状況はなかなか改善せず、疲弊してしまいます。
子供としっかり向き合って特性を理解し、子供に合ったフリースクールを選ぶことが重要です。
WILL学園は訪問型、オンライン、少人数の通学型と子供の状況に合わせて適した通い方をお選びいただけます。見学会、相談会など実施しておりますので、お気軽にご相談ください。
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